ネットショッピング詐欺の特徴や手口と対策術|被害に遭ってしまった際の対処法
ネットショッピングとは、インターネット上でいつでも買い物ができる便利な方法の一つです。
わざわざスーパーマーケットやコンビニエンスストアまで買い物に出かけなくても、インターネット上で欲しいものを買い物カゴに入れ決済を済ませてしまえば、数日で指定した場所に商品が届きます。手軽に欲しい商品を購入できる上に重たい荷物も持ち運び不要な便利なサービスなので、需要が年々増加しています。
そのネットショッピングを利用し、悪意を持って利用者から金品を盗み取るネットショッピング(通販)詐欺(オンラインショッピング詐欺)について詳しく解説していきます。
目次
ネットショッピング詐欺の主な手口と特徴
悪質なショッピングサイトの手口や特徴はどれもほとんど変わりはありません。
今後、被害に遭わない為にも解説を含めて手口や特徴を知っておきましょう。
- 商品の割引率が高く、とにかく安い
- 商品が届かない、もしくは商品が想像していたものと全く違う
- 支払い方法の選択ができない、もしくは少ない
- 連絡手段がない、連絡が取れない
解説 – 手口や特徴 –
商品の割引率が高く、とにかく安い
現在インターネット上には著名な楽天やAmazonの他にも様々なショッピングサイトが存在しています。
そんな中から顧客の目を引くために品薄商品や限定品を取り扱っているように見せたり、とにかく安い値段で売っているように見せています。
中には安売りやアウトレットがないはずのブランド品が新品で売られていることもありますが、ルイ・ヴィトンやエルメスなどではブランド価値を下げないためなどの理由でアウトレットや安売りはおこなっていません。
ルイ・ヴィトンホームページより引用
-ルイ・ヴィトンは一切値引きをいたしません。そのため、ウェブ上で販売されているルイ・ヴィトンのディスカウント製品は、中古品でない限り、偽造品である可能性が非常に高いとお考えください。
ルイ・ヴィトンのアウトレットと称するウェブサイトに掲載されているディスカウント製品が安いのには理由があります。これらの財布・長財布やウォッチ、ハンドバッグは、劣化・破損しやすい、粗悪な素材から作られているからです。それらはすぐに素材が傷んだり劣化しはじめるため、製品を受取ってしばらくするとその違いがお分かりになるでしょう。正規のルイ・ヴィトン ストアで販売されている正規品とは違い、こうした悪徳業者が扱う偽造品は、信頼あるルイ・ヴィトンの名やLV ロゴを品質の低い製品に付けて消費者を騙そうとしています。
商品が届かない、もしくは商品が想像していたものと全く違う
商品を購入してから何週間も経つのに届かない、発送していない場合があります。
問い合せをしても「発送しているが、トラブルが・・」などと、なんだかんだ理由をつけて時間稼ぎをしようとしてきます。
これは詐欺の発覚を遅らせて警察などへの通報をさせないためや、クレジットカード会社への通報を遅らせる目的の可能性が高いです。
購入する際は必ず到着日時を確認するようにし、明確な情報がなければいつ届くかを問い合わせるようにしましょう。
安売り商品や品薄商品の全てが詐欺ではありませんが、なかなか購入できない商品が数量残りわずかや格安だからといって安易に購入をしてしまうと、偽物や粗悪品が届く恐れがあります。
実際におもちゃのような粗悪品が届いたなどの事例がたくさんあるので気を付けましょう。
支払い方法の選択ができない、もしくは少ない
支払い方法が「銀行振り込み前払いのみ」「代金引換のみ」など選択ができない場合は注意してください。
銀行振り込み
ネットショッピング詐欺をおこなうサイトの特徴として「個人名義の口座」を利用する場合が多いです。
これは闇で売り買いされている口座を利用している場合です。(法人名の口座も売買されているので注意が必要)
こうした悪質サイト業者は口座に大金が入ったままの状態で警察や消費者庁の通報を受けた金融機関に口座凍結されるのを恐れて、毎日のように入金があれば当日に引き出しています。
問い合せに対して、あいまいな対応をして口座凍結されるまでの時間を稼いでいることもあります。
代金引換
最近では代金引換(代引き)を利用する場合も多く、家族や同居人が受け取ってしまう場合や料金を支払った後で確認するので、粗悪品だと気が付いた時には遅い場合があります。
クレジットカード決済
悪質サイトのクレジットカード決済の場合は海外サイトを利用している場合が多く、海外経緯で売り上げがあがることがほとんどです。
クレジットカード決済の場合は決済処理をされるまでに時間がかかるため、時間稼ぎのために商品到着が極めて遅いことが特徴としてあります。
カード会社にもよりますが、時間が経ってしまい決済が済んでしまう(詐欺師にお金が渡ってしまう)と取り返す事が難しくなる場合があります。
怪しいと感じた場合はなるべく早くクレジットカード会社に相談しましょう。
例として、日本にはクーリングオフ制度がありますが、中国本土から中国人が日本人をターゲットにネットショッピング詐欺をしていた場合、詐欺師にお金が渡ってしまった後では国自体が違うため、そうした制度を適用することは難しく、こうした世界で繋がるインターネットを悪用した外国人によるネットショッピング詐欺も数多く存在します。
電子マネー決済
電子マネー、ギフトカード(Googleplay・iTunesコード)での支払いは証拠が残らず、足が付きにくいため要注意です。
中には「このカードは残高がないので無効」などと残高があったにもかかわらず言われ、二重三重に支払わされた例もあります。
連絡手段がない、連絡が取れない
ネットショッピング詐欺のみならず、詐欺サイトによくある特徴を3つ挙げます。
1.特定商取引に関する表記がない
2.会社概要の記載がない
3.問い合せ連絡先がない、繋がらない
不審に思って問い合せをしようとした時に、初めて自身が相手の情報を何も知らないことに気が付くといった状況に陥らないよう事前に確認するようにしましょう。
特定商取引法とは(以下、特定商取引法ガイドより引用)
特定商取引法は、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律です。 具体的には、訪問販売や通信販売等の消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に、事業者が守るべきルールと、クーリング・オフ等の消費者を守るルール等を定めています。
会社概要は企業名や所在地などの会社の情報が記載されています。もちろんですが連絡先なども記載があります。
少なくともどこに会社があって(国内なのか海外なのか)連絡手段があるのかは確認しておきましょう。
サイトにより異なりますが、基本的に「特定商取引」「会社概要」はサイトの最下部にあることが多いです。どれもない場合は危険です。
ネットショッピングの際だけではなく、金銭が発生する場合は必ず確認をするように心がけましょう。
詐欺サイトの見分け方についてはフィッシング詐欺の手口と種類「騙されないための豆知識」をご覧ください。
悪質サイトの特徴として消費者庁ホームページにわかりやすい画像がありますのでご覧ください
(画像:消費者庁ホームページより引用)
ネットショッピング詐欺被害に遭ってしまった際の対処法
怪しいと感じた場合やネットショッピング詐欺に遭った場合はすぐに警察と消費者ホットライン「188」へ連絡しましょう。
クレジットカード情報を送信してしまった場合はクレジットカード会社へ相談しましょう。
この種類の詐欺は金銭だけではなく個人情報なども盗み出し悪用する恐れもあるので、関係各所への連絡を忘れずにしましょう。
届出と通報・相談
金銭的なトラブルや被害がある場合
≫ 消費者ホットライン(独立行政法人国民生活センター)
お住いの都道府県を確認して連絡しましょう。
≫ 警視庁サイバー犯罪対策プロジェクト「フィッシング110」
クレジットカード情報を伝えてしまった場合
紛失・盗難時「電話番号一覧」
緊急で連絡先がわからない方は電話番号一覧からお探しください。
各クレジットカード会社「紛失・盗難」Webサイトを記載しております。
カード発行元・曜日・時間帯を確認の上でお問い合わせ下さい。
おわりに
今日もまた、詐欺被害に遭ってしまった人がいます。
今日も、詐欺被害に遭い、詐欺対策を万全に期す人がいます。
今日もまた、詐欺の新たな手口が次々と編み出されています。
今日もまた、詐欺の新たな手口の被害者がいます。
イタチごっこの様ですが、このサイクルを少しでも断ち切れるためにやるべきことは、誰しもが「詐欺被害者になりうる」という意識を今より少し持つことにあると思っています。
警視庁調べでは詐欺被害者の9割が「自分は大丈夫と思っていた」との調査結果もあります。
長くなりましたが、最後に詐欺被害に遭わない為の最も初歩的な事でありながら、最も効果的な心得を紹介します。
詐欺被害に遭わないための2つの心得
- 情報
今どのような詐欺の種類と手口があるのかを知り、頭の片隅に入れておく
詐欺に遭遇した時に「ちょっと待てよ」と立ち止まることが出来れば被害に遭う可能性は大きく下がります。 - 知識
正しい対処法を知り、被害を未然に防ぐ
詐欺の被害に遭ってしまった際に最も重要なのは「時間」です。
時間が経過すればするほど、解決の道や手がかりは失われていき、取返しのつかない状況になっていきます。
被害に遭った時に、慌てずに正しい“対処”“対応”をすぐにできるようにしておくことが大切です。
情報、知識は財産であり、財産を守ります。
警視庁発表で近年の平均詐欺被害総額は年/約340億円に上ります。
これは年/365日で単純にわり算すると、一日で約9千万円を詐欺へ支払っていることになるので驚きです。
皆様も詐欺の被害に遭わない様、気を付けましょう。
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